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はおくり
歯送り
ha-okuri (Japanese typesetting unit)
歯送り
歯送りとは、文字や行の間隔を調整するための単位で、主に写植(写真植字)の時代に使われていた言葉です。
1歯(1H)は0.25ミリメートルに相当し、文字と文字の間隔(字送り)や、行と行の間隔(行送り)を決める基準として用いられてきました。現在でもDTPなどのデジタル組版において、その名残として歯(H)という単位が使われることがあります。
この「歯」という呼び名は、初期の写真植字機の構造に由来します。写植機では、印画紙を巻いたドラムを歯車の仕組みで回転・移動させて文字を印字しており、その歯車の一つ分の送り量が0.25mm=1歯と定められていたのです。また、文字サイズを表す「級(Q)」も1級=0.25mmであるため、級と歯は数値的には一致しますが、意味としては級が文字サイズ、歯が送り量を表します。
なお、歯送りと似た言葉に「行間」がありますが、行送りが「1行の上端から次の行の上端まで」の長さを指すのに対し、行間は「行と行の隙間部分」のみを指す点で異なります。
デジタル化が進んだ現在でも、「歯送り」という用語は、印刷や組版の基礎的な単位として一定の役割を持ち続けています。
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