パレタイズ

パレタイズとは、製品をパレットの上に効率的かつ安定的に積み付け、輸送や保管がしやすい形に整える作業やその梱包形態を指します。

印刷業界においては、箱詰めされた印刷物や紙製品などを出荷時にパレットに載せ、搬送中の荷崩れを防ぐためにストレッチフィルムやバンドで固定する工程が該当します。製品の形状や重量に応じて積み方が工夫され、荷物をパレット単位で運ぶ「ユニットロード方式」の基本となる作業です。

パレタイズされる荷物には、ダンボール箱のような安定した形状のものから、一斗缶、袋物、ロール紙のように崩れやすいものまで多様な形があります。これらを安全かつ効率よく積み上げるには、荷物の性質や重心、強度を踏まえた配置が求められ、作業者の経験や判断が大きく関わります。適切にパレタイズされた荷物は輸送時の安定性が高まり、荷崩れや破損のリスクを低減できます。

近年ではパレタイズ作業の自動化も進んでおり、産業用ロボットや専用パレタイザーによる自動積載が導入される現場も増えています。一方で、スペースやコストの制約から手作業が主流となっている工場も依然として多く、特に中小規模の印刷工場では柔軟な対応が求められます。

なお、積み付けた荷物を開梱・取り出す作業は「デパレタイズ（デパレ）」と呼ばれ、物流の逆工程として扱われます。パレタイズは、物流の安定と効率を支える実務的な要となる工程です。