袋とじ

袋とじとは、雑誌や書籍などで使用される製本方法の一つで、主に内容を隠すために一部のページを袋状に閉じる手法です。

この方法では、ページの小口部分を裁断せずに残し、糊で誌面の端を綴じることで袋状にします。袋とじの特徴は、袋の部分を開封しない限り、ページ内容が見られないようになっている点です。この手法は、内容の秘密性を保持するためや、特定の情報を隠す目的で使われることが多いです。

袋とじは、特に週刊誌や雑誌でよく見られ、読者が手に取る際にそのページを開けるまで内容が見られないようにすることで、立ち読みを防止する目的でも用いられます。また、この方法は販売促進にも寄与しており、開封された際に新たな情報を得られる仕掛けとしても利用されます。近年では、袋とじ部分が切り取られるのを防ぐため、雑誌を紐で十字に縛ったり、PP袋（プラスチックフィルム）に封入することもあります。

また、袋とじは伝統的な製本技術の一つとしても存在し、中国・朝鮮・日本の古い時代では、複数枚の書類を綴じる手法としても用いられていました。このように、袋とじは用途や目的に応じてさまざまな形態で利用されており、現代の印刷物においても重要な役割を果たしています。