マド

マドとは、デザインや印刷において、文字やロゴ、図形を見やすくするために背景と分離させる手法の一つを指します。

主に平網やベタ背景、写真の上に文字やロゴを配置する際に使用され、要素が背景に埋もれてしまうのを防ぎます。背景にスペースを設けることで、文字やデザインの視認性を高める役割を果たします。

例えば、平網やベタ背景に文字を配置する際、そのままでは文字が背景に埋もれて読みづらくなる場合があります。この場合、背景を矩形や円形に抜いて白くすることで文字を引き立たせる「白マド」や、抜いた部分に色を加えて調和を図る「色マド」が用いられます。この技法は、背景の複雑さやデザイン意図に応じて選択されます。

マドの手法は、広告やポスター、雑誌のレイアウトなど、視認性が重要な場面で特に効果的です。また、デザイン全体のバランスを保ちながら情報を際立たせるため、単なる視認性向上の技術以上に、デザイン表現の一環として重要な役割を担っています。マドを活用することで、視覚的な訴求力を高め、情報の伝達を効率的に行うことが可能となります。